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2019年 04月 20日 ( 1 )

 

SE-AT100N vs マルチファンクションGOTOマウント 比較してみた

同クラスの自動導入架台が手元にあったので、比較してみた。
どちらもジャンクを購入したので、新品と同じとは限らないのは最初に断っておく。
名前が長いので、ここではSEATとマルチFに省略することにする。
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さて、どちらも口径10㎝以下の反射鏡筒に使うことを想定していると思われる。
なぜ反射かというと、長い屈折鏡筒は構造的に天頂に向けることができないからだ。
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とにかくアームが短すぎる。特にマルチFの方はアーム下の電池ボックスカバーがひどく邪魔。
どうしてこんなデザインにしたのか不明だ。カバーと中の電池ボックスを外さないと画像にある赤いニュートン反射すら引っかかって載せられない。アームの長さを画像で比較してみる。
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導入精度はどちらも同レベル。アライメントをちゃんとすれば、10cmF4.5反射に25mmアイピースを使った18倍の視野のどこかには入っているというレベル。マルチFのSynScanコントローラーをSEATにも使ったのでコントローラーによる違いは出ない。架台の精度による違いが出てもよさそうだが、倍率が低いので、その程度での差はでないということだろう。

重量はマルチFが2.5kg、SEATは3.7kg。どちらも実測値、鏡筒・電池なしの重量だ。電源はどちらも単3電池8本。今回は12V外部電源を使用した。マルチFは電池ボックスが1個ないことでジャンクだったし、SEATは単3電池では電力不足で自動導入中に止まってしまうからだ。

さてこの架台をどういう状況で使うかだが、軽いマルチFは旅行用にいいかもしれない。しかし普通に使える鏡筒は最大でセット販売の9cmマクストフ以外には選択肢はないと思う。口径9㎝のマクストフでは倍率は下げられず星雲星団は厳しく、惑星と二重星以外を見るのは難しい。だから空が暗い場所に持っていくメリットは薄い。やはり旅行用はあまり意味はないか。下の台を外してさらに軽量化して三脚つければまあいいか。
結局は自宅で手軽に月惑星や二重星向きか。卓上用だし。9cmマクストフはビクセンのを持っているが、あれは惑星がそこそこ見えるので、セットの鏡筒もたぶん月や土星の環、木星の縞模様を楽しむことは可能だろう。

SEATは、さらに微妙だ。元々自動追尾のみの架台だから、自動導入化にはコントローラーを別に入手しなければならないので、お金がかなりかかる。
10㎝短焦点ニュートン用架台なので空の暗い場所なら低倍率で星雲が楽しめるとは思うが、やや重いので公共交通機関で持ち運ぶのには向かない。
私みたいにすでにSynscanコントローラーを持っているという人以外は、自動導入化はお勧めしない。なんといってもコントローラー単体の値段が最近人気のAZ-GTi本体価格とあまり変わらないからだ。
やはり自動追尾のみで使うのが良さそうだ。卓上用だが下に三脚を付けるのも可能なので、テーブルがない野外でも三脚があれば使える。ただし自動追尾の精度は以前にも書いたがセッティングの精度に依存する。

自動導入の軽量コンパクトな架台なら、いまやAZ-GTiマウントが三脚付で4万円弱で入手できる。あちらは搭載できる鏡筒も屈折や反射などいろいろ選べるので、実用性、将来性を考えるとAZ-GTi一択だな。

いや、長いレポートを否定するような結論になってしまった。このふたつは鏡筒もセットなので、気軽にお金をかけずに星を楽しむ望遠鏡だと私は考えている。

自動導入できてもセットの鏡筒では星雲などの暗い天体は見えないというのは、自動導入望遠鏡のよくある落とし穴なので、小口径の自動導入機にあまり期待しすぎてはいけないと思う。

by anettait | 2019-04-20 22:09 | 自動導入機 | Comments(0)