またつまらぬものを・・・
FDマウントはEFマウントに比べて、少しだけフランジバック(レンズマウントとフィルム・撮像素子までの距離)が短い。だからピントを無限大に合わせるためには、アダプターにレンズを入れるしかない。キャノンはオートフォーカス化のために互換性のないマウントへ変更し、結果としてこれまでのユーザーを切り捨てたとまで言われた。そのあたりの詳細はカメラの歴史になるので省略。
2月初旬のこと、某カメラ店に行ったらこのアダプターが置いてあった。中古で5,000円。安くはないが、高くもない。EF-FDマウントアダプター。当然中にはレンズが入っている。確か昔買ったnikonーFDアダプターもレンズ入りで、描写は良くなかったような記憶があったが、高くもないのでつい買ってしまった。FDレンズが使えるようになったら、こんないいことはないと思ったからだ。
しかしそんないいことがあるはずもない。ルーリン彗星が来た時に試写してびっくりした。無限大が出ていない。レンズが入っているのに。いや、撮影された画像をよく見ると、妙なフレアというか、ピンボケ像というか、おかしなものが写っているのだ。
中心部は同心円状。小さな星は点像なので、無限大が出ていないわけではないらしい。これは等倍表示を切り抜いた。
周辺部は、中心部に向かってピンボケ像が出る。
等倍表示するとこんな感じ。これはすごい。
本当につまらぬものを買ってしまった。このアダプター、先週行った東京のカメラ屋で1万円台で売っていた。買った人は不幸というしかない。新品がこの性能かどうかはわからないが。少なくとも私のは、かなり絞らなくてはいい像にならなかった。
参考までに、写っている星はスピカだ。このレンズでルーリン彗星を撮影しようと思ったけど、まともな画像にならなかった。レンズ本体は85mmF1.2という、昔の高級レンズで、星の撮影には定評があったのだが。
こんなものを買っておいてなんだが、次はマイクロフォーサーズ・FDアダプターが欲しい。これにはレンズは入っていないのでレンズの性能が生かせる。ただしマイクロフォーサーズのカメラボディを持ってないけど。東京のカメラ屋では売り切れ・入荷未定だった。
by anettait | 2009-03-10 00:17 | カメラ関係 | Comments(0)