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カメラレンズ(3) タムロンSP17mmF3.5

 写真を撮るようになった頃、タムロンのレンズには大変お世話になった。今から20年以上も前の話だ。最初の一眼レフはニコンだったのでレンズもニコンのはずだが、純正レンズは高くてなかなか手が出なかった。だからレンズ専業メーカーの安いレンズはとてもありがたかった。最初の標準ズームはタムロンだったし、望遠ズームは接写ができて便利だったので、ドミニカ旅行にも持っていった。

 当時は今よりレンズ専業メーカーは多くて、その中でもなぜか星にはタムロンがいいらしいという噂があった。噂なので根拠は特になく、これは私のまわりだけの話かもしれない。ただしタムロンはマウント交換式なので、一つのレンズを複数のメーカーのボディで使えるという特徴があった。実際に複数のメーカーのカメラを持つようになったのは写真を始めて10年近くたった頃だったので、それまでの私には何の意味もなかったわけだが、なんとなくすごい感じがしていた。
カメラレンズ(3) タムロンSP17mmF3.5_a0095470_23413176.jpg

 今回紹介するSP17mmF3.5は、どのメーカーにも使える性能のいい超広角レンズとして売り出されたものだ。タムロンのSPといえば高性能レンズにだけ与えられる称号なのだ。私がこのレンズを手に入れたのは、確かニコン、キャノン、ミノルタ等いくつかのカメラボディを所有してからのことだった。中古だったので、あまり高くなかった。実際には超広角レンズなんてあまり使わないが、このレンズが欲しかったのだ。
カメラレンズ(3) タムロンSP17mmF3.5_a0095470_23453074.jpg

 今回の撮影は手を抜いて、固定撮影だ。露出は30秒以下。超広角なので流れないだろうと思ったら、甘かった。よく考えてみると、デジタルではそれだけ日周運動の影響が大きくでるのだった。17mmはキャノン(APS-C)では1.6倍で27mm相当になる。標準ズームの広角側とほぼ同等だ。
カメラレンズ(3) タムロンSP17mmF3.5_a0095470_23455755.jpg

 今回撮影してみて驚いたのは、絞り開放時の周辺の青ニジミ(色収差)が多いこと。デジタルだからはっきり出るような気もするが、星も三角に変形している。画像は2分の1に縮小してある。拡大場所を表示し忘れたが、見ての通りオリオン座の三ツ星とリゲル付近だ。
カメラレンズ(3) タムロンSP17mmF3.5_a0095470_23424686.jpg

 絞りをF5.6まで絞ると、そこそこ良くなる。しかしこれでは標準ズームとあまり変わらない。標準ズームよりSP17mmはコンパクトだが、積極的に使う理由は見つからない。やはり20年以上前のレンズの性能は、過去のものなのだろうか。マニュアルフォーカスなので、ファインダーの作りが悪いデジ一眼ではピントも合わせにくい。とても残念だ、面白いレンズなのだが。

 すでに売却してしまったが、このシリーズの28mmF2.5も持っていた。あれもコンパクトだったが開放F値が2.5ということ以外特徴がないレンズだった。そういえば24mmF2.5もあったっけ。これも売ってしまったかな。ちゃんとレンズテストをしておくべきだったと後悔している。

 たぶんこういうレンズは星像だけで評価してはいけないような気がする。天体写真に使うのではなく、スナップや散歩写真にちょうどいいだろう。昔は「スナップは28mm!」と決まっていたし、デジタルだと17mmがそれに相当するわけだし。でも今頃17mmの単焦点レンズで、しかもマニュアルフォーカスでスナップ撮影する人はいないだろうな・・・。

by anettait | 2008-10-12 23:51 | カメラ関係 | Comments(0)  

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