ラプトルが来た!
店長は「粗悪品の天体望遠鏡こそ初心者を天文から遠ざける諸悪の根源」という意味のことをたびたび自身のブログに書いていて、ラプトルは「初心者向け(たぶん小学生)の、安くてよく見える、まともな天体望遠鏡」とのこと。
「安くてよく見える」と書かれると「では買ってみなくては」ということになり、早速注文したら品切れで、4日ほど待たされた。
望遠鏡本体に藤井旭氏の月の本、星座早見盤が付いて7500円くらい。正確な値段は忘れてしまったが、望遠鏡本体のみ(三脚、架台付)は6800円だった。
口径5cm、焦点距離60cm。この値段で接眼レンズが3種類、天頂ミラーもついている。安い接眼レンズだが、対物レンズ、鏡筒本体はきちんと作られている。
月を見てみると、けっこうよく見える。コントラストがいい。高倍率用の接眼レンズを手元にあったオルソ9mmに替えたら、もっとよく見えるようになった。
木星は今の時期は高度が低いこともあって、いまひとつの見え方。それでも縞の1本はよくわかる。私には2本以上見えるが、一般の人は1本見えるだけかも。
金星は最低倍率(30倍)ですでに三日月型がわかる。金星ほど明るいと、接眼レンズ周辺での色収差がわかってしまう。付属の接眼レンズは中心はいいのだが、明るい天体では周辺で色収差が出る。値段を考えれば当然のことだろう。それよりも、この値段で接眼レンズを3種類も付けてくれたことを喜ぶべきだ。また、接眼レンズの違いがわかるような、対物レンズの出来もすばらしい。
ところで、値段を考えれば当然だが、三脚の足が細くて短い。やや不安定だが軽いのが利点。これなら小学生がひとりで持ち出せる。
架台はフリーストップ。低倍率はいいが高倍率で使うには慣れが必要だろう。これを使う小学生は、月を見ながら徐々に慣れていくのだろう。どんな架台にも慣れは必要だ。
今回、小学生がひとりでラプトルを組み立て(説明書もろくに見ずに)、ひとりで月を導入することができた。5,6年生で星に興味のある子なら、十分に使いこなせると思う。
本体、付属品込みでこの値段、この性能。十分お買い得だろう。小学生でも手軽に持ち出せる軽さ、コンパクトさもいい。小学生が最初に持つ望遠鏡としてとてもいいと思う。
この望遠鏡は接眼部が24.5mmで、アメリカンサイズのウェブカムが取り付けられない。アダプターを調達してから撮影テストをしたい。
by anettait | 2007-09-24 22:21 | 初心者用望遠鏡 | Comments(1)