人気ブログランキング | 話題のタグを見る

懲りずにトラベルドブソニアンを作る(12)恒星を見て楽しみながら光軸を合わせる

最近透明度が悪いので星雲は見えにくい。特に光害が多いともう無理。口径が30cmあっても、どうにも無理。
惑星もめぼしいものがないので撮影も出来ないし、月が出てないと恒星を見ることが多い。ただの星にしか見えない恒星だが、望遠鏡を自作している時はいろいろ楽しい使い方がある。

ドブソニアンでは光軸を合わせるのにレーザーを使うことが一般的だと思うが、私も時々使う。しかし大雑把に合わせるならいいが、厳密な調整は無理だと思う。
懲りずにトラベルドブソニアンを作る(12)恒星を見て楽しみながら光軸を合わせる_a0095470_21095882.jpg
この画像を撮影した時は、レーザーで合わせる前の方が光軸が合っていた。だから恒星を使って、また合わせ直した。恒星で光軸を合わせるには適当な恒星を導入して、ピントを少しぼかした恒星像の外周のリングの明るさが上下左右同じになるよう光軸を調整する。
懲りずにトラベルドブソニアンを作る(12)恒星を見て楽しみながら光軸を合わせる_a0095470_21101146.jpg
口径が30cmもあると1等星では明るすぎるが、暗すぎるのも困るので3、4等星くらいがいい。倍率は300倍くらいは必要。こんな感じで合わせた鏡筒でシリウスを撮ったのが下の画像(3画像を合成)。

光軸がまだ完全ではないので、視野の下ではシリウスの伴星が見えるが、真ん中より上では光軸はずれていて伴星は見えなかった(眼視では上下逆になるけど)。下の画像はその拡大。シリウスの伴星(B)がちゃんと写っている。
懲りずにトラベルドブソニアンを作る(12)恒星を見て楽しみながら光軸を合わせる_a0095470_21101520.jpg
それから数日後、ビクセンGPD赤道儀に鏡筒を載せてみた夜にも恒星を見てみた。シリウスの伴星は、200倍くらいで注意深く見ればわかった。300倍では余裕。リゲルもカストルも余裕。おとめ座のポリマもからす座の左上角の星も余裕。コル・カロリもミザールも余裕。まあ口径が30cmもあるし。透明度が悪かったので、30cmの口径を生かすような暗い二重星は、透明度の悪い空ではファインダーでも探せないので無理。
懲りずにトラベルドブソニアンを作る(12)恒星を見て楽しみながら光軸を合わせる_a0095470_21100222.jpg
二重星ではないが、明るくて色のきれいな星も望遠鏡で見ると楽しい。上の画像に写っているのはうしかい座のアルクトゥールス。黄色がきれい。ベテルギウスは赤っぽいしポルックスは黄色っぽいし。

色収差のない反射鏡筒でいろんな星の色を見るのは楽しい。恒星を見ながら時々ピントをぼかして、光軸を見る。あちこちに向けても光軸がずれないかを確認するためだ。補強材を追加したら、あまりずれないようになった。

この鏡筒、架台から降ろして地面に立てると光軸がややずれる。主鏡セルを支える金具が地面に当たるのが原因だと思うので、いちばん下のリングにゴム足か何かを付けないといけないようだ。それは部品を買ってきてから。


by anettait | 2021-03-20 21:57 | トラベルドブソニアン | Comments(0)  

<< ふたご座κ星の食は雲で見えなかった 夜空のスマイルマークを撮ったん... >>