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地球最接近のネオワイズ彗星を望遠鏡で撮ってみた(7/23)

ネオワイズ彗星が地球に最接近する7月23日、望遠鏡で核を拡大して見てみようと、車に30cmGOTOドブソニアンを積んで出かけた。
ただし望遠鏡が重すぎて(架台と鏡筒合わせて46kgもある)時間もかかったし出発前に疲れてしまったので、空はそこそこだが楽に行ける万座毛にした。
地球最接近のネオワイズ彗星を望遠鏡で撮ってみた(7/23)_a0095470_15244947.jpg
やや薄雲はあったものの、彗星はちゃんと見えている。肉眼ではやや見えにくくなってきた感じだ。薄雲があるため月の影響も出ているような気がする。上の画像は超広角で撮影したが、かなり高度が下がってからのもの。風景が赤いのは誰かのブレーキランプのせいだ。

彗星か星を見に来ている人はけっこういて、車にして30台くらいはいたような気がする。もちろん同時に30台ではなく入れ代わりながら、だ。1台に平均3人乗っていると仮定すると、なんと90人。いや仮定だけど、三脚立てて撮影している人も何人かいたし、彗星が沈んだ後も寝転がって流星を見ている人たちがそこそこいた。思ったより星を見る人は多いかも。

暗くなった後、とりあえず300mm望遠で彗星を撮影。CMOSの真ん中にゴミが付いていることに帰ってから気づいてショックだった。あの場でいろいろレンズ交換したから…。
数日前よりダストの尾の幅が広くなっている。透明度が悪いせいか、イオンの尾は双眼鏡でもとてもわかりにくいが、撮影したら写っている。
地球最接近のネオワイズ彗星を望遠鏡で撮ってみた(7/23)_a0095470_22312314.jpg
久しぶりの(なんと1年ぶりの出動)GOTODOB12は、光軸が狂いまくっていて調整に時間がかかる。しかも上下左右のスイッチの反応が悪い。そうしながら、近くにいた彗星を見に来た人たちに土星木星を見せたりする。

その後彗星核を30cmドブで50倍で見てみる。緑色の輝きがすごく美しいが、倍率を上げても核そのものはぼんやりして暗くなるだけ。ヘールボップ彗星の時に28cmシュミカセで見た核には、ショックウェーブのような核の片側を半円に取り巻く光が見えたが、今回は核が明るくないのと口径不足でそこまでは無理だった。ついでに直焦点で撮影してみる。画像は望遠鏡で見た感じにしたが、核の中央集光は眼視ではもっと小さかった。 
           
地球最接近のネオワイズ彗星を望遠鏡で撮ってみた(7/23)_a0095470_15243030.jpg

眼視では倍率の関係もあってもっと狭い範囲が見えていた。眼視ではここまで緑色ではなかったし、尾の淡い部分は見えなかったが、それは私の目の性能限界なんだろう。
地球最接近のネオワイズ彗星を望遠鏡で撮ってみた(7/23)_a0095470_15244326.jpg
今回は長時間露出の追尾が苦手なGOTODOB12(上の画像の左下に写っている)を使ったが、それは追尾よりも口径を優先したためだ。前日の20cm反射よりは30cm反射の方が眼視でも満足度は大きい。とはいっても普通の30cmニュートン反射鏡筒を載せる赤道儀は非常に重く、今回は出す気にならなかった。
40cmドブソニアンGOTODOB16もちょっと考えたけど、あれは一人では運用は無理なのであきらめた。人のいない場所でぎっくり腰で動けなくなる危険があるから。

撮影は最初から短時間露出の重ね合わせ(ラッキーイメージング)のつもりだった。ただしあまり枚数を撮らなかったのはもったいなかったな。しかも2秒程度の露出で4コマに1コマは流れているという状況。いろいろ仕方がない。

本日24日は雲が多いのと車のバッテリー不調(明後日取り換え予定)なので出動をあきらめた。まあ久しぶりに重い望遠鏡を持って体のあちこちが痛いこともあるし、この状態で人のいない場所で車が動かず立ち往生、なんてしたくない。


by anettait | 2020-07-24 23:34 | 彗星 | Comments(0)  

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