AZ-GTi で遊ぶ(7) ポップアップドブと対決

AZ-GTi が有効に使える場面を考えてみた。少人数で観望会なら使えそうだが、それよりも軽さを生かした旅行などにいいと思われる。南半球で見たこともない星団を自動で導入してくれる。これはいい!と思った。今回はその適性を調べることにした。

旅行でもできるだけ大きな口径が欲しいので、今回の鏡筒はHeritageP130にした。口径13cmのニュートン反射だが、収納時は短くできるし重量はなんと2kg台。架台への負担が少なくていい。
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ただしこの鏡筒、国内ではすでに販売中止で、しかも買ったままでは斜鏡金具(スパイダー)が1本足なので、ちょっとしたことで斜鏡がくるくる回るという構造上の欠点がある。私のは自分で足を1本追加した(改)になっている。
もうひとつ欠点は、接眼部が眼視以外に考慮されてなくカメラを付けるだけの強度がないところ。これは望遠鏡の値段と性格を考えたら仕方がないか。
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さて対決するのは、10年以上前にマニアの間で少し話題になった、ポップアップドブ10インチだ。正式名称は忘れたが、アメリカ製で京都の望遠鏡販売店が輸入販売していた。
口径は20cmと25cmの2種類あり、うちのは25cm(10インチ)。プラスチック製のたる型の頑丈なケース付で、重量は15kgあるが、頑丈なケースから出せば布製ケース込みで10kgになる。これが入るスーツケースがないので重い専用ケースで運ばなくてはならないのが欠点だ。

前置きが長くなったが、よく晴れた連休の晩、自宅の屋上で対決した。
光学性能では13cmと25cmでは比較にならないので、その勝負はなし。火星、天王星、海王星、M57、M31を手動導入と自動導入でどちらが早いかを競う。ドブの星図はタブレットに入れたスマートステラというアプリ。アストロアーツで1000円で売っている。星雲星団はメシエ天体しか表示しないという、ディープスカイにはほとんど使えないアプリだがこれしかないので仕方がない。

結果はポップアップドブの圧勝だった。いや5cm正立ファインダーの勝利というべきか。レッドドットファインダー+自動導入では光害地では力不足だった。以下は詳細な結果。

火星:自動導入では26倍のアイピースの視野に入った。手動も楽々導入。
天王星:自動は数日前には入ったが、今回はダメ。手動は5分程度かかった。
海王星:自動は無理だった。どれが海王星かわからない。手動は10分で導入成功。
M57:自動は無理。近くまで行っているのだが。手動は1分で成功。
M31:自動は成功。26倍の視野に入った。手動は30秒で成功。

自動導入の場合でも、5cmファインダーがあれば修正は可能だったかもしれない。となると、5cmファインダーを備えたSE120と対決か、いやあれは重い。そうなると軽い10cmクラスの屈折なら互角に戦えるのか。

AZ-GTiセットは星見が主目的でない旅行にはいいと思う。あるいは星の撮影をしながらちょい見。鏡筒も合わせた重量は5,6kgにはなるので(鏡筒重量による)、とても軽いというわけではない。星を追尾してくれるのは楽。

見ていて楽しいのは当たり前だが25cmドブの方。光学性能は優秀で、300倍で火星の模様もちゃんと見えるし海王星もちゃんと丸く見えるし、M57のドーナツもはっきり見える。透明度のいい晩だったので、5cmファインダーで見えたのには驚いた。ということは、繰り返しになるが自動導入も大きなファインダーで補完すればもっと使えるということになる。旅先で見たい星が導入できないのは残念すぎる。

オーストラリアならポップアップドブ一択だな。ただしこれが入るスーツケースが売ってない。前回はカートに乗せていったらカートが3個目の手荷物として危うく追加料金(1万円!)を取られるところだったし。タイヤのついてないケースが5kgあるのはきつい。

AZ-GTiは重量制限が厳しい国内旅行(飛行機で離島とか)に向いていると思う。離島での少人数での観望会には十分使える。月や惑星がメインになるので、口径10~12cmで十分だろう。
HeritageP130は光軸さえ合わせればLV2.5mmアイピースで260倍はちゃんと使えた。暗いけど。
ただしヘリコイドはガタガタだし、どうにかして5cmファインダーを付けないといけないが。いや5大惑星と月だけならドットファインダーで十分か。その方が軽いし。やはりこれを持って離島に行かねば。でも船なら25cm持って行っても平気だし。迷うところだ。



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by anettait | 2018-09-18 23:31 | 自動導入機 | Comments(0)  

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