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15cmニュートン反射鏡筒を作る(5) 主鏡の変更

 見え方の悪い原因をさっさと突き止めなくては、せっかく作った鏡筒が使えないものになってしまう。そこで、鏡箱の中からもう1枚の15cm主鏡を出す。これはビクセン純正鏡で、中古だが新品同様で2980円もした。いや、これでも15cmではかなり安い方だろう。
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 並べるとよくわかるが、ジャンクの方はみごとにひび割れている。比べてみると、ビクセン製はジャンクに比べてわずかに直径が小さい。でも主鏡セルには問題なく取り付けられたので、そのまま鏡筒にセットする。そして木星を見てみる。

 最初に光軸調整。スプリング3点止めだから簡単。木星もよく見える。180倍で縞模様もきちんと見えるし、ピント合わせの時の変な光の偏りはない。やはり主鏡のせいだったのか。原因がわかってほっとする。
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 ところで主鏡を取り替えた時点で、材料費は1万6千円を超えた。斜鏡まわりが高いのと、接眼部にボーグのヘリコイドSを使っていることが大きい。先日、ほぼ同じスペックのニュートン反射鏡筒、ケンコーSE150Nの新品が決算特価で1万6千8百円で売っているのをネット上で見つけた。しかもアイピース2個付、ファインダーは口径50mmだ。普通の新品なら2万2千8百円なので、まだ自作がお徳だと言えるかもしれないが、決算特価など、うまく探せば自作よりも新品の方が安いということになる。ケンコーSEシリーズは「使えない高倍率双眼鏡等で悪名高い」ケンコー製でありながら、性能もいいらしい。値段といい性能といい、まともな中国製おそるべし、である。もちろん粗悪品望遠鏡は論外だが。

 自作で安く仕上げようというのは、この口径ではもう無理なようだ。材料費以外にも、自作にかかる時間を考えれば、口径25cm以下では自作は安いとはいえない。しかしそんなことは作る前からわかっていた。自作は楽しいから作るのだ。しかも小口径で腕を磨けば、大口径の自作もこわくない。私の場合は逆だけど。というわけで、自作はまだまだ続くはずだ。

by anettait | 2007-10-09 18:42 | 自作望遠鏡 | Comments(0)  

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