Hαフィルターで太陽観察してみた
さて、非常に足の速い台風だったので、台風一過で最接近の15時間後には晴れていた。透明度は非常に悪いが、翌日太陽を撮影してみた。
いつもと同じではつまらないので、最近入手したHαフィルターを使ってみた。
本来こういう使い方をするものではなく、星雲を撮影するためのフィルターだ。しかし数か月前に星仲間から「Hαフィルターを普通の望遠鏡に減光フィルターと共に付ければ、太陽望遠鏡になるのではないか」という疑問が出されたので、試してみたくなったわけだ。
減光フィルターは日食用に買ったD4フィルターとアストロソーラーフィルター。望遠鏡はBORG50EDⅡ。この組み合わせは可視光で太陽を撮影する時の私の基本セットだ。光度調節のために絞りも付いている。
さて、アイピースにHαフィルターを装着して太陽を見てみる。最初は減光に眼視用アストロソーラーフィルターを使う。しかし暗すぎてよく見えない。仕方がないのでD4フィルターに交換。
D4フィルターは単なるNDフィルターなので、有害な赤外線をカットしないかも、と言われているが、そこは絞りを絞ってちょっと覗くだけ。良い子はマネしないように。
真っ赤できれいな太陽と黒点が見えるが、Hα光の太陽望遠鏡とは明らかに見え方が違う。
早い話が、可視光の減光フィルターに赤フィルターをプラスしただけのようだ。まあ予想通りというか、つまらない結果というか。とりあえず撮影してみた。カメラは太陽撮影で定番のcoolpix990だ。
撮影する時は少しは期待していたのだが、結果は眼視と同じ。可視光と色が違うだけ。念のためRGBに分解してみた。
やはりGにもBにもそれらしいものは写っていない。そもそも星雲用Hαフィルターは太陽観察専用と比べて通過する波長が広いはずだ。それにたぶん決定的に違う何かがあるような気がする。角度を変えるとか。
というわけで、PSTで太陽を観察しながら眼とアイピースの間にHαフィルターを入れて傾けてみた。予想どおり、太陽表面が驚くほどよく見えた。ただしフィルター表面は鏡状になっているので、自分の目玉が写って、ひどく見づらい。模様がよく見えるのはダブルスタックの原理かも。傾けないと変化はほとんどない。
なんだか実用になりそうな気もするので、引き続き研究してみたい。今日は日没で終了だったので。
by anettait | 2012-09-17 23:29 | アクセサリー関係 | Comments(0)